鎌倉の歴史情緒溢れるサムライの都
「鎌倉」エリアの観光音声ガイド40選
鎌倉エリア紹介
鎌倉時代に政治の中心地として栄えた鎌倉。歴史的建造物である高徳院の鎌倉大仏や、源頼朝ゆかりの鶴岡八幡宮をはじめ、鎌倉五山の建長寺や円覚寺、長谷観音の長谷寺、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星を獲得した東慶寺や報国寺など、数多くの有名な神社・寺院があり、見どころが豊富です。
また、紫陽花やバラ、梅、桜など四季折々の花を楽しむことができ、国内外から毎年たくさんの観光客が集まり、賑わいを見せています。
甘味処やお洒落なカフェも多く、食べ歩きやシッピングができるのも楽しみのひとつです。雨の日でも木々や植物、石畳などひとつひとつが美しく、雨が似合う古都としても知られています。
A 鎌倉大仏
B 鎌倉文学館
C 吉屋信子記念館
D 鎌倉能舞台
E 長谷寺
F 妙本寺
G 鶴岡八幡宮
H 荏柄天神社
I 瑞泉寺
J 報国寺
K 建長寺
L 銭洗弁財天宇賀福神社
M 佐助稲荷神社
N 鎌倉市川喜多映画記念館
O 豊島屋
P 鎌倉彫資料館
Q 源氏山公園
R 北鎌倉 葉祥明美術館
S 鎌倉市鏑木清方記念美術館
T 鎌倉はんこ
U 鎌倉・吉兆庵美術館
V 鎌倉市農協連即売所
W 海蔵寺
X 葛原岡神社
Y 材木座テラス
Z 材木座海岸
御霊神社
鎌倉海浜公園
成就院
六国見山森林公園
散在ガ池森林公園
杉本寺
鎌倉歴史文化交流館
鎌倉国宝館
旧華頂宮邸
安国論寺
明王院
朝夷奈切通し
由比ヶ浜海岸
天園ハイキングコース
A
鎌倉大仏
かまくらだいぶつ
鎌倉のシンボルでもある「鎌倉大仏」は高徳院のご本尊で、国宝に指定されています。正式名称は「銅造阿弥陀如来坐像」です。
奈良の大仏に次ぐ大きさで、その高さは約11.3メートル、仏体の重量は約121トンになります。初めに造られたのは、今から750年以上も前の1252年頃といわれています。創建当時は木造で金箔に覆われた大仏が仏殿に納められていました。
しかし、室町時代に起きた大風や戦国時代の大地震によって倒壊したという記録が残っています。その後、荒廃が進んだ大仏は、江戸中期に復興され今日に至り仏教東伝の象徴として信仰をあつめています。大仏の内部は空洞になっているため、お像の中に入るという貴重な体験をすることもできます。
B
鎌倉文学館
かまくらぶんがくかん
鎌倉文学館は、鎌倉にゆかりのある作家に関する資料を集めた博物館です。
建物は加賀百万石で知られる旧前田侯爵家の別邸を鎌倉市が譲り受けたもので、1985年(昭和60)年に文学館としてオープンしました。
館内では、常設展として川端康成、小林秀雄などの作家の原稿、手紙、愛用品などを展示して、鎌倉と文学の関わりが4部構成で紹介されているほか、特別展や収蔵品展も随時開催されています。
また建物自身も、昭和初期に建てられた和洋折衷の建築の姿をとどめる貴重なもので、内部には、大理石のマントルピースを持つ暖炉やステンドグラス、アールデコ様式の照明が残されています。
建物正面には600平方メートルという広い敷地を備えたバラ園があり、花が見ごろとなる毎年5月中旬から6月上旬にかけては「バラまつり」、10月中旬から11月上旬にかけては「鎌倉文学館フェスティバル」が開催されています。
C
吉屋信子記念館
よしやのぶこきねんかん
「吉屋信子記念館」は、女流作家故吉屋信子が晩年暮らした長谷の一軒家です。
「自分の得たものは社会に還元し、住居は記念館のような形で残してほしい」という彼女の遺志により鎌倉市に寄贈されました。
観光の中心地から少し外れた住宅街にある平屋建ての母屋は、近代数寄屋建築の第一人者である吉田五十八氏が設計したもので、吉屋からは「奈良の尼寺のような家に」とリクエストされたそうです。
平成29年6月には主屋と門及び塀が国の登録有形文化財として登録されました。
D
鎌倉能舞台
かまくらのうぶたい
能楽はユネスコの世界無形文化遺産第1号に認定された伝統文化です。
鎌倉能舞台は、昭和45年(西暦1970年)に、日本の伝統文化「能楽」の振興と普及を目的として創設され、年に数回「能を知る会」という定期公演を行っています。
この定期公演では能の公演時にモニターに日本語と英語の現代語訳の字幕を映し出す「字幕e能」を特徴としています。
学生向けの狂言教室や能楽体験ワークショップなど、ご要望に応じてのオリジナル公演や、観世流謡曲と仕舞のお稽古も承っております。公演の無い日は能楽博物館として能舞台と能面や能装束、能の楽器を展示公開しているほか、能舞台の貸し出しも行っています。
E
長谷寺
はせでら
長谷寺は、736年に開かれた鎌倉時代以前からある古いお寺で、『長谷観音』として親しまれてきました。
ご本尊は1本のクスノキから彫刻されたとされる十一面観音で、高さは約9メートル以上、日本最大級の木造の仏さまです。
敷地内では四季折々の植物が楽しめるため、花寺としても有名です。
あじさいは約40種類、総数2500株以上もあり『アジサイの径(こみち)』と呼ばれているほどです。
そのほかフジ・ボタン・ツツジ、そして秋には紅葉など、海を背景に1年中植物を楽しむことができます。また2015年には観音菩薩をメインテーマにした博物館「観音ミュージアム」が誕生し、様々な展示物・映像をみることができます。
F
妙本寺
みょうほんじ
妙本寺は比企谷(ひきがやつ)と呼ばれる地にある日蓮宗でもっとも古い寺院です。1203年に比企(ひき)一族が北条政子の父である時政を中心とする大軍に攻められ滅ぼされた地に、唯一生き延びた末子 能本(よしもと)が一族を供養するためにお堂を建てたことが始まりといわれています。立派な山門・二天門・本堂・祖師堂など見どころの多いお寺です。鎌倉市街から近い位置にありながらも自然にあふれ、春には桜・カイドウをはじめとする花々や新緑に包まれます。また、秋には紅葉を楽しむことができ、四季折々の表情を見せてくれます。
G
鶴岡八幡宮
つるがおかはちまんぐう
鶴岡八幡宮は、鎌倉を代表する神社です。1063年、源頼義が奥州平定の報賽として、源氏の氏神として崇めていた「京都の石清水八幡宮」の八幡神を由比ヶ浜の辺りに祀ったことが始まりとされています。
その117年後の1180年に、源頼朝が現在の地に八幡宮を遷し、その後1191年に現在の上下両宮の形を整え、鎌倉の町づくりの中心としました。そのため鶴岡八幡宮は「源頼朝ゆかりの神社」ともいわれています。
敷地内には「源平池(げんぺいいけ)」があり、春は桜、夏には紅白の蓮の花が咲き、豊かな自然に囲まれています。
参道の「若宮大路」は由比ヶ浜から鶴岡八幡宮を一直線に結び、その間には「一ノ鳥居」「二ノ鳥居」「三ノ鳥居」の3つの鳥居があります。この二ノ鳥居から鶴岡八幡宮へ向かう参道「段葛」は、桜の名所としても有名です。
H
荏柄天神社
えがらてんじんしゃ
荏柄天神社は、『学問の神様』菅原道真公を祀り、受験生から絶大な人気を誇る神社です。受験生の参拝客が多く、合格祈願の絵馬が境内にたくさんかけられています。
源頼朝が鎌倉幕府を開いたのち、社殿を造営したことから将軍をはじめ武士たちから篤く信仰され守られてきました。
ご神木は樹齢900年の大銀杏です。かつては京都の北野天満宮、福岡の太宰府天満宮とともに三古神社に数えられたこともありました。
荏柄天神社は梅の名所としても有名で、鎌倉で一番早く咲く寒紅梅を始めとする100本以上の梅が植えられています。
また境内の「絵筆塚」では、漫画家154人が描いた河童の彫刻をみることもできます。
I
瑞泉寺
ずいせんじ
瑞泉寺は、鎌倉時代末期に夢窓国師よって建てられ、山号である錦屏山は、お寺を囲む紅葉が錦の屏風のように美しいことから名付けられました。
本堂の裏には、鎌倉に唯一現存する岩庭と呼ばれる鎌倉時代の庭園と、鎌倉石の岩盤にくり抜いて作られた2つの大洞窟「天女洞」と「坐禅窟」、そしてその手前には池があり見事な景観を楽しむことができます。
また瑞泉寺は鎌倉屈指の梅の鑑賞スポットとして知られているお寺ですが、境内には梅のほかに桜やつつじ・アジサイ・マンサク・水仙など四季折々の旬の花を1年中楽しむことができることから『花の寺』とも呼ばれています。
J
報国寺
ほうこくじ
報国寺は鎌倉時代末期に足利家時によって建てられたお寺で、ご本尊の釈迦如来坐像は鎌倉市の重要文化財に指定されています。また「ミシュラン・グリーンガイド」で三ツ星を獲得している本堂裏手にある約2千本の竹林はとても有名で『竹の寺』とも呼ばれています。この竹林には散策路が設けられており、大変見ごたえがあり、幻想的な雰囲気を感じることができます。竹の庭の中には茶席があり、竹林を見ながらおいしい抹茶と落雁(らくがん)お茶菓子が味わえます。
境内にある「枯山水の庭園」も見どころのひとつ。春はサンシュユ、秋はハゲイトウを見ることができます。
K
建長寺
けんちょうじ
建長寺は北鎌倉に位置する臨済宗建長寺派の大本山です。
1253年、北条時頼が宋から高僧 蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)を招いて建てた日本で最初の本格的な禅寺といわれています。
室町時代、足利義満の時に定められた「五山の制」により、鎌倉禅寺の中で最も格式が高い「鎌倉五山第一位」の寺院となりました。
仏殿の前にある樹齢750年以上のビャクシンが歴史を感じさせます。三門前の桜やアジサイ・紅葉など、四季折々の植物を楽しむことができるのも魅力で、シーズン中は多くの観光客で賑わいます。
境内奥の裏山には半僧坊と大小12体の天狗像があり、見晴らしがよいため晴れた日には富士山まで見渡すことができます。
L
銭洗弁財天宇賀福神社
ぜにあらいべんざいてんうがふくじんじゃ
この宇賀福神社は、鎌倉時代に源頼朝が建てた神社です。源頼朝が見た夢の中で、『この水で神仏を供養すれば天下は太平に治まる』というお告げに従って岩壁に湧く霊水を見つけ、この神社を建てたと伝えられています。
その後、北条時頼がこの水で銭を洗い「一家の繁栄」を祈ったことに倣い、人々が銭を洗い幸福を祈りはじめたことが『銭洗(ぜにあらい)弁天』と呼ばれる由来とされています。現代では、『銭洗弁天でお金を洗うと、何倍にも増えて戻る』と伝えられ、境内の洞窟の湧き水でお金を洗う多くの人の姿が見られます。 境内にはお金を洗うためのザルが置いてあり、ザルにお金を入れ、ヒシャクで3杯お水をかけて清めます。
M
佐助稲荷神社
さすけいなりじんじゃ
佐助稲荷神社は、幻想的な赤い幟がたくさん並び、数十の鳥居をくぐりながら階段を登った先にあります。平安時代末期、源頼朝が伊豆で見た夢の中で『かくれ里の稲荷』と名乗る翁から挙兵をするようお告げを受け、見事平家討伐の快挙をあげたそうです。
その後、源頼朝がかくれ里でこの祠(ほこら)を探し当て稲荷神社を建てたことが「佐助稲荷神社」のはじまりとして知られています。
現在は仕事運や出世運がアップされるパワースポットとして人気を集めています。
十一面観音を祀る観音様は縁結びの観音とよばれ、縁結びのご利益があるといわれています。
また深い木々に囲まれた境内は静寂に包まれ、隠れ里の雰囲気に感じることができます。
本殿の裏山からは、鎌倉で有名な「葛原岡・大仏ハイキングコース」に入ることが出来ます。
N
鎌倉市川喜多映画記念館
かまくらしかわきたえいがきねんかん
なぜ鎌倉に「映画」のミュージアムがあるのかと不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
鎌倉市川喜多映画記念館が建つ場所にはかつて、川喜多長政とかしこという、映画の発展に大変貢献した夫妻が暮らしていました。
日本でまだヨーロッパの映画があまり紹介されていない1920年代の終わりから、彼らはフランスやドイツ、オーストリアの名画を輸入して紹介する「配給」の仕事に従事し、戦後は、日本映画を海外に紹介する役割を担うようになりました。
夫妻はまた、映画を通して国際交流に尽力し、アラン・ドロンやフランソワ・トリュフォーなど日本を訪れる映画人を鎌倉の地でもてなしました。
この場所を映画の発展に役立ててほしいという夫妻の願いのもと、2010年に開館した当館では、国内でも珍しい映画資料の展示室のほか、映画館を併設し、鎌倉から消えてしまった映画館の灯火を現在も残しています。
谷戸に囲まれ四季折々の花が楽しめる庭園を含め、鎌倉ならではの風情と共にお楽しみください。
O
豊島屋
としまや
一方は海、三方を小高い山に囲まれた古都鎌倉。中心に鶴岡八幡宮があり、その参道に豊島屋はあります。
1894(明治27)年創業の豊島屋は当初瓦煎餅を中心に和菓子を販売していました。鳩サブレー誕生のきっかけは、店を開いて間もない1897年(明治30)年頃、たまたま来店した外国人からもらったビスケット、手のひらサイズの大きな楕円形、バターたっぷりのハイカラな味に魅了された初代は「これからの日本の子どもたちに喜ばれるお菓子はこれだ! 」と思い立ちます。
その後、試行錯誤を繰り返し親しみやすい味にしました。鳩の形にしたのも以前から鶴岡八幡宮を崇敬していた初代が八幡宮の本殿の掲額の八の字が鳩の抱き合わせになっていることや境内に沢山の鳩がいることからです。
発売当初はなかなか売れませんでしたが口コミで広がっていきおかげさまで「鎌倉といえば鳩サブレー」と言われるようになりました。
また、本店には鳩をモチーフにしたグッズも販売しています。ぜひお立ち寄りください。
P
鎌倉彫資料館
かまくらぼりしりょうかん
「鎌倉彫」とは、木に文様を彫刻し、漆を塗って仕上げた伝統的工芸品です。その鎌倉彫の歴史や作品を紹介する唯一のミュージアムが、鎌倉彫資料館です。鎌倉彫の作品および資料約50点を展示しており、室町時代~現代までの名品をゆっくり堪能できます。
館内では、制作工程をまとめた10分ほどの映像も常時上映しているので、職人さんの熟練した技を動画で観ることができます。
また、大人から子どもまで人気の彫刻体験ができる教室もあります。専門家用の彫刻刀を使って、2時間で鎌倉彫の基本的な彫り方を学びます。
希望者には別途で漆塗り加工もできますので、旅の思い出にぴったりです。ミュージアムの1階にはカフェとショップも併設しています。
カフェでは、鎌倉彫の食器を使ってランチやスイーツを出しています。
また、ショップでは、カフェで使用している鎌倉彫製品をはじめ、ミュージアムグッズも取り扱っていますので、資料館で楽しんだ後にぜひ立ち寄ってみてください。
Q
源氏山公園
げんじやまこうえん
源氏山公園は、桜の名所として有名ですが、初夏は紫陽花、そして秋には紅葉と、1年を通じて四季折々の美しい自然を満喫できる鎌倉の名所のひとつです。
周辺には「銭洗弁財天宇賀福神社」「佐助稲荷神社」や国指定史跡の「化粧坂切通し」、そして開運、学業成就、縁結びのご利益があると言われ人々の信仰を集めている「葛原岡神社」があり、ハイキングコースとしても人気があります。
公園には頼朝の鎌倉入り800年を記念して建てられた高さ2メートルの源頼朝像があります。
中央には芝生が広がり、広場にはベンチや園路も整備されています。
源氏山は「白旗山」または「旗立山」とも呼ばれていますが、これは源義家、通称八幡太郎が後三年の役に出陣する際、この山の上に白旗を立てて戦勝祈願をしたことによります。
R
北鎌倉 葉祥明美術館
きたかまくら ようしょうめいびじゅつかん
「北鎌倉葉祥明美術館」は、絵本作家、葉祥明氏の作品である水彩画・油彩画・デッサン・詩を展示している個人美術館です。
JR北鎌倉駅から明月院を目指す道すがらにあります。
『美術館自体が一冊の美しい絵本』として、画家であり詩人である絵本作家のお父さんとお母さん、そして10歳のリラちゃんと5歳のクロード君という2人の子供たちが住んでいた、という設定の物語になっています。
葉祥明氏が手掛ける作品の特徴は、広々とした緑の草原と透明感あふれる青空、そしてぽつんと描かれた家や木、人、動物たち。
やなせたかし氏に「空気を描く」と言われたその画風は多くの人から支持されて、いまなお見る人の心に風を届け、優しい気持ちにしてくれます。
友人の家に遊びに行くような気持ちで、美しい原画の数々、言葉の数々をご覧下さい。疲れた心を癒し、安らぎのひとときをお過ごしください。
S
鎌倉市鏑木清方記念美術館
かぶらききよかたきねんびじゅつかん
近代日本画の巨匠・鏑木清方の旧居跡に建てられた美術館です。
清方は明治11年、東京神田に生れました。幼い頃から文芸に親しみ、その画業のはじまりは挿絵画家からでした。
後に日本画家となり、清らかで優美な女性の姿やいきいきとした庶民生活、肖像画、愛読した樋口一葉や泉鏡花などの文学に取材した作品を描きました。
鎌倉とのゆかりは、昭和21年に鎌倉材木座に移り住んだ時に始まります。
文化勲章受章の年、昭和29年よりここ雪ノ下に居を構え、昭和47年、93歳で亡くなるまで過ごしました。
館内の画室や入口の格子戸は清方の旧雪ノ下宅の部材をそのまま使って再現し、旧宅の雰囲気を今に伝えています。
また、清方の画業を多角的に捉えた展覧会を年間8回行い、1年を通して様々な作品を展示しています。
清方の在りし時を偲びつつ、その芸術をゆっくりと鑑賞することができます。
T
鎌倉はんこ
かまくらはんこ
鎌倉はんこは、三代続く老舗印鑑専門店です。
字入れ・粗彫り・仕上げまでの全ての工程を店内で行い一生お持ちできる縁起の良い印鑑を丁寧に彫刻しています。
鎌倉は、印章・証明文化が発達した場所でもあります。
寺社仏閣を建造するための資金集めに用いた「勧進札の印」や、石に彫刻した「滑石紋様の印判」などが出土され、中世における出土漆器の作成過程においても印判を用いました。
鶴岡八幡宮様の神符は牛王宝印と呼ばれ、戦場に向かう鎌倉武士も、出陣に際して、この御神印を戴いたと伝えられます。その他、御利益があるとされる寺社仏閣の「御朱印」。
鎌倉文芸の作品に使われた「落款・蔵書印」など、様々な形で印章や証明の文化が広がりました。
鎌倉はんこは、そんな歴史ある鎌倉で作る特別な印鑑となります。
厳選された牙、角、木を中心とした印材を鎌倉を代表する神社で祈祷し、姓名画数と八方位運から印面を作成し、縁起の良い吉相印を1本1本、心を込めて彫刻しています。1日1組限定で手作り印鑑制作の体験も実施しています。
U
鎌倉・吉兆庵美術館
かまくら きっちょうあんびじゅつかん
「鎌倉・吉兆庵美術館」は、宗家 源 吉兆庵が「和菓子の器として蒐集した作品を皆様に広くご覧いただきたい」という願いのもと、平成13年に開館いたしました。
当館は、鎌倉ゆかりの美食家であり陶芸家でもある「北大路魯山人」の作品を常設展示しています。
料理を装う「食器」をはじめ、書画・漆工芸作品など、多岐にわたって才能を開花させた魯山人の作品をご覧いただけます。 当館では展示を通して日本の食文化もお伝えしたいと考えており、魯山人が好んだ料理の写真や名言も作品と一緒に館内で展示し、魯山人が伝えたかった料理の心を感じていただけます。
また、四季の移ろいに合わせ、年4回の企画展も常時開催し、超絶技巧の陶芸家で知られる宮川香山や江戸時代のかんざしなどをご紹介しております。
鎌倉・吉兆庵美術館は、鎌倉の観光スポットとしてにぎわう小町通りのほど近くに位置します。散策のついでにぜひお立ち寄りください。
V
鎌倉市農協連即売所
かまくらしのうきょうれんそくばいじょ
赤・緑・白・黄色・オレンジ・茶・紫といった新鮮で色とりどりの野菜が並ぶ鎌倉市農協連即売所。通称「レンバイ」と呼ばれるこの市場は、農家が生産した農作物を自分たちで販売する直売所で、鎌倉市民だけでなく、プロの料理人をはじめ市内外から訪れる買い物客で1年中賑わっています。
鎌倉市内の農家が野菜の引き売りをしているのを見た外国人牧師が助言をしたことがきっかけで、昭和3年に今でいう「マルシェ」にあたる「レンバイ」がスタートしました。
それぞれ数軒の農家で構成された4つの班が、曜日に関係なく1年を通じて4日間ずつ交代で販売するという、どの農家にも平等な仕組みで運営されています。
珍しい野菜や人気のある農産物はすぐに売り切れてしまうため、初めて行く方は開店直後に行くことをお勧めします。農家さんと会話をしながら、野菜の豆知識やおいしい料理方法を習得できるのも「レンバイ」ならではの楽しみ方です。
市場の中には、おいしいと評判のスモークチーズ屋やベーカリー、ケーキショップなどもあるので、ついつい買いすぎて荷物が重たくなることは間違いなし!丈夫で大きめのエコバックをどうぞお忘れなくお持ちください。
W
海蔵寺
かいそうじ
JR鎌倉駅、あるいは北鎌倉駅から徒歩20分。
扇ガ谷の奥、低く連なる山のふもとに扇谷山海蔵寺があります。
創建は鎌倉時代の1253年(建長5年)のことで、鎌倉幕府の滅亡時に一度焼失したものの1394年(応仁2年)に再興されたと伝えられています。
境内には十一面観音を安置する本堂、同じ鎌倉の浄智寺から移され薬師如来坐像がまつられている薬師堂、江戸時代に建てられたという庫裡などがあります。
門前には鎌倉十井(じっせい)、すなわち良質な水が湧く10の井戸の一つに数えられる「底脱の井」があり、薬師堂裏手の洞窟の中には16もの丸い穴の中から水が湧く「十六の井戸」があります。
境内はこぢんまりとした作りですが、庭はよく手入れされていて、四季それぞれの草花を楽しめる「花の寺」としても知られています。
その中でも名高いのが2月下旬から花を咲かせる枝垂れ梅と、4月と9月に花を咲かせるカイドウとハギで、それぞれの花が見ごろを迎える季節には、多くの人がこの寺を訪れています。
X
葛原岡神社
くずはらおかじんじゃ
1318年(文保2年)に即位した後醍醐天皇に側近として仕え、当時悪政を続けていた鎌倉幕府を討幕するために活躍した日野俊基(ひのとしもと)を祀る神社です。
境内には国の史跡に指定されている日野俊基の墓があるほか、ここが日野俊基の終焉の地であることを示す石碑や、本殿の右手には「昇運の神龍」の石碑が建てられ、おごそかな雰囲気が漂っています。
近年は縁結びの神様としても人気が高まっていて、「男石」と「女石」が並んで建つ「縁結びの石」に、赤い糸を使って五円玉を結びつけ、良縁を祈っている若い女性も数多く見受けられるようになりました。神社があるのは、横須賀線の線路からは西寄りにやや離れた丘陵地帯の一画。北鎌倉駅や鎌倉駅を起点として、銭洗い弁財天や、源氏山公園と一緒に巡り、ハイキングコースとして楽しむこともできることでしょう。
年中行事として、1月、6月、12月に、さまざまなお祭りが開催されています。
Y
材木座テラス
ざいもくざてらす
材木座テラスは「年間を通してビーチライフを1日中楽しむ」ことをテーマにした複合施設で、2016年にオープンしました。
地下1階には「サーフィン」と「ビーチライフ」をテーマにした女性誌「HONEY」がプロデュースする会員制サーフクラブ「HONEY SURF CLUB」があり、ボードを持参しなくてもレンタルしてレッスンを受けることができます。クラブのシャワールームやパウダールームのアメニティーは有名ブランドで揃えられており、魅力的。同じフロアには、女性誌「HONEY」の編集部がセレクトしたショップ「MY HONEY」があり、トレンドのファッションや雑貨がラインナップしています。
体に優しいヨガやフラダンスなどのレッスンができる「gypsea by HONEY」は2階にあり、多目的スタジオとしてレンタルも可能です。3階の湘南の海を一望できるレストラン「POST by HONEY」では、鎌倉近郊で採れた新鮮な魚や野菜を使った食事が楽しむことができることで人気を集めています。
また、1階にはスムージーとコーヒーを楽しめるスタンドバーと、自分で炭火に炙りながら食事のできるフレンチレストラン、そして パーティやワークショップに利用できるプライベートヴィラスペースがひとつになったグランピングレストラン「MERCI CAMP!」があります。
女性目線で考えられた「材木座テラス」の世界観を、是非ご体験ください。
Z
材木座海岸
ざいもくかいがん
鎌倉時代にこの地域に港が造られ、幕府の建物や、寺社、仏閣を造るための材木が集められました。
この時代には鎌倉に7つの商工組合が生まれ、この地に設けられた組合は材木座を名乗り、それが地名の由来と伝えられています。
海岸線はJR鎌倉駅の駅前に延びる若宮大路を南に向かい、その道が海に突き当たった場所に延びており、ゆったりと広がる砂浜のほぼ中央に滑川がながれてきています。
この川の東側が材木座海岸、西側が由比ガ浜と呼ばれています。
海岸線に沿う形で国道134号線が延び、この道路に面して商店街が造られているほか、近年はカフェやサーフショップが軒を連ねるようになり、夏の海水浴の時期ばかりでなく、1年を通じて多くの人が集まるようになりました。
相模湾越しに富士山が見えるビューポイントとしても知られており、晴れた日には、多くの人が夕焼けの中にそびえる富士山の姿をカメラに収めています。
御霊神社
ごりょうじんじゃ
御霊神社は、源義家の家臣として活躍し、平安時代には湘南地域一帯を領地とていたという鎌倉権五郎景政を祭神とする神社で、鎌倉権五郎神社という名前でも親しまれています。
景政の命日とされる毎年9月18日には、御霊神社の例大祭「面掛(めんかけ)行列」が行われます。
総勢10名の行列で前8人が同じ衣装をまといながら「爺」、「鬼」、「異形」など、それぞれ異なる面をつけて練り歩きます。
その後ろに妊婦姿の「阿亀」、天女姿の「女(とりあげ)」が続き、阿亀のお腹をさすると安産祈願になるそうです。また、この時に使用される面が境内の宝物殿に収められています。
鳥居の直前を江ノ電の線路が横切っていることでも知られている神社で、藤沢発鎌倉行の電車であれば、電車が極楽寺駅を出て、江ノ電でただ一つだけあるトンネルを抜けたすぐ先の山側に、この神社の鳥居や境内を見ることができます。
神社の周辺はアジサイの名所となっていることから、6月から7月にかけては多くの観光客で賑わっています。
鎌倉海浜公園
かまくらかいひんこうえん
鎌倉海浜公園は、湘南の海岸線に沿って3つの地区に分かれて広がっている公園です。
由比ガ浜地区の公園には鉄棒、ブランコ、すべり台などの遊具が置かれているほか、「タンコロ」の愛称で親しまれ、1980年(昭和55年)まで運転されていた江ノ島電鉄100形107号も公園内に保存されています。
稲村ガ崎地区の公園はゆったりとした地形を活かして芝生広場が造られ、天気が良ければ、相模湾の向こうに富士山の姿を見ることもできます。
坂ノ下地区の公園にはプールと、休憩に好適な広場が造られています。稲村ガ崎周辺は古くから富士山を望む景勝の地として知られ、「かながわ景勝50選」にも選ばれています。
公園の周辺にはイタリアンレストランやカフェも多く建ち、散策にも好適なプロムナードとなっています。
成就院
じょうじゅいん
成就院は鎌倉市極楽寺に建つ真言宗のお寺です。
創建は1219年(承久元年)のことで、1333年(元弘3年)の新田義貞の鎌倉攻めによって一度焼失してしまいましたが、江戸時代の1688年(元禄元年)に現在地に再建され、今日に至っています。
境内には不動明王をまつる本堂のほかに、不動明王の御分身、子授け、安産の功徳のある「子安地蔵」、「文覚上人荒行像(もんがく しょうにん あらぎょうぞう)」などが並び、ご利益をあずかるパワースポットとしても多くの人から親しまれています。
かつては般若心経の文字数と同じ262株のアジサイが境内に植えられ、「アジサイ寺」としても名を馳せていましたが、2015年(平成27年)の改修工事を機に、アジサイの多くは震災被害にあった宮城県の南三陸町に贈られました。
現在はその代わりにハギが植えられ、参道の彩りとなっています。
鎌倉三十三観音の第21番に数えられているお寺です。
六国見山森林公園
ろっこくけんざんしんりんこうえん
JR横須賀線の北鎌倉駅の北側にそびえる六国見山は、頂上から相模、武蔵、伊豆、上総、下総、安房の6つの国が見えることから、その名前がつきました。
六国見山森林公園は、その山腹から頂上にかけて広がる樹林帯を整備して造られた公園です。
自然環境をそのまま活かした公園であることから遊具のようなものは設置されておらず、頂上付近に展望台が設けられているほかは、歩きやすく整備された散策路とベンチが公園内の主な施設となっています。
公園内にある六国見山の頂上まで、北鎌倉駅からの所要時間は30分。
園路は本道なので迷う心配はありませんが、長い階段も設けられているので、歩きやすい靴を選んでお出かけ下さい。
六国見山の頂上は標高147メートル。
ここからは横浜のランドマークタワーがはっきりと見え、天気が良ければ富士山を見ることもできます。
頂上から反対側に下りれば、道はアジサイ寺として知られる明月院へ向かって続いています。
散在ガ池森林公園
さんざがいけしんりんこうえん
JR横須賀線北鎌倉駅の東側に広がる丘陵地帯の一画に、「鎌倉湖」の別名を持つ散在ガ池があります。
散在ガ池森林公園はこの池を中心にして造られた公園で、池のまわりには延長2.4キロメートルの散策路があります。
この散策路の途中には、「せせらぎの小径」「馬の背の小径」「のんびり小径」「パノラマの小径」といったビューポイントも設けられていて、変化に富んだ地形の中を道が続いています。
公園の中心にある散在ガ池は、1869年(明治2年)にこの地に灌漑用水の池が造られたことが始まりで、その後に進められた改修工事によって、1968年(昭和43年)には調整池の機能も併せ持たれるようになりました。
そんな小さな池も、周囲の山を映す水面の雰囲気は深い山の中のものと変わらず、オシドリやルリビタキなど、バードウォッチャー憧れの鳥たちに出会うこともできます。
公園内には四季それぞれに花が咲くことから、自然観察、あるいはお花見の穴場スポットなどとして親しまれています。
杉本寺
すぎもとでら
杉本寺は、源頼朝が鎌倉幕府に入るよりも早く、奈良時代の僧侶・行基(ぎょうき)によって734年(天平6年)に開山したと伝えられる鎌倉最古のお寺です。
1189年(文治5年)には火災によって本堂が焼失しましたが、本尊の観音様三体は自ら境内の杉の木の根元に避難して難を逃れたといい、このことから杉本観音の名が生まれました。
山門は江戸時代に建てられたもので、左右に仁王像が収められていることから「仁王門」の名もあります。
この山門と本堂を結ぶ石段は「苔の階段」とも言われ、その名のとおり石段は苔むし、角が丸まったものとなっています。
現在は保護のためにこの石段は通行が禁じられていますが、そんな石段の風情や、山門、本堂とも屋根が茅葺きとなっていることに、このお寺の長い歴史を感じ取ることができます。
鎌倉歴史文化交流館
かまくられきしぶんかこうりゅうかん
鎌倉歴史文化交流館は、2017年(平成29年)5月にオープンした新しいミュージアムです。
建物は世界的に著名な建築家ノーマン・フォスター氏の事務所が手掛けた個人住宅を活用したもので、中世にはこの場所に寺院が建てられていたと伝えられています。
館内では出土品などを活用して鎌倉の古代から現代にいたる歴史の流れが紹介されていますが、展示にはバーチャル・リアリティや、ジオラマ・プロジェクションマッピングなどの先端技術がふんだんに使われており、いかにも近年オープンの施設らしい洗練されたレクチャーのスタイルを随所に見てとることができます。
企画展、ワークショップが随時開催されていることも特徴で、来館者がイベントに参加しながら、鎌倉についての知識を習得することができます。
鎌倉国宝館
かまくらこくほうかん
鎌倉国宝館は、1928年(昭和3年)、鎌倉市の中心部にある鶴岡八幡宮の境内にオープンした博物館です。
1923年(大正12年)に発生した関東大震災で得た教訓から、貴重な文化財を保護する必要性が叫ばれるようになったのを機に開館しました。
鎌倉市に由来する膨大な数の彫刻、絵画、工芸品、古文書などが収集され、以後、現在に至るまで、設備の充実が図られ続けています。
仏像など展示品の一部は、ガラスケースなどに収納することなく露出する形での展示が行われていることも特長で、文化財の価値をより近くに感じ取ることができます。
鎌倉に伝わる文化財の多くは、鎌倉から室町時代に大陸から伝わってきたものが多く、他の地域に残る文化財よりもエキゾチシズムに満ちた味わいがあることも、この博物館の収蔵品の特徴となっています。
旧華頂宮邸
きゅうかちょうのみやてい
旧華頂宮邸は、大正から昭和にかけての政治家、軍人としても活躍した侯爵、華頂博信の家として1929年(昭和4年)に建てられた洋館を鎌倉市が譲り受け、保存、展示している施設です。建物は木造3階建てで、「ハーフティンバー」と呼ばれる使用している材木の一部を壁面に露出させる様式です。
2006年(平成18年)には、市の景観重要建築物等、国の登録有形文化財にも登録されています。
建物の南側にあるフランス式の庭園が一般公開されているほか、館内についても春と秋に合計4日の特別公開が行われており、昭和初期に建てられた洋館のハイカラな建築様式を見ることができます。
安国論寺
あんこくろんじ
安国論寺は、鎌倉市大町にある日蓮宗の寺院で1253年(建長5年)に日蓮聖人が創建されたと伝えられています。
鎌倉に来て初めての道場とした岩窟がこの寺の始まりとされ、正しい信仰を基にした国のあるべき姿を記し、幕府に提出をしたという『立正安国論』も、ここで書かれたと言われています。
境内には本堂、日蓮聖人の旧住居跡である御小庵、日蓮聖人に仕えた熊王丸ゆかりの熊王殿があるほか、一番奥には日蓮聖人が襲われた時に避難したという洞穴・南面窟などがあります。
富士見台からは、鎌倉市内及び由比ガ浜まで一望でき、天気の良い日は富士山も見られます。
春のソメイヨシノ、夏のアジサイ、秋のヒガンバナ、冬のサザンカなど、四季を通じていろいろな花が咲くことでも知られ、参拝客の絶えない鎌倉の名刹の一つに数えられています。
明王院
みょうおういん
明王院は古く中世の1235年(嘉禎元年)に、鎌倉幕府四代将軍の藤原頼経によって建立されました。
鎌倉幕府の将軍の発願によって建立されたものとして、鎌倉市内に現存する唯一の寺院です。
ご本尊として祀られているのは、不動明王を中心とする五大明王で、不動明王像は鎌倉時代に造られ、国の重要文化財に指定されています。
創建当初から鎌倉幕府の祈願所として多くの法要が執り行われてきましたが、現在も専用の炉で火を焚き、燃え盛る炎に供物を捧げて祈る護摩法要(ごまほうよう)が毎月28日に執り行われ、この日は誰でも自由に参列できます。
お寺は金沢街道から少し奥まった位置に建ち、参道の静かな雰囲気も大きな魅力で、境内には本堂をはじめとして茅葺きの建物が並んで落ち着いた佇まいを見せています。
朝夷奈切通し
あさいなきりどおし
前方は海、背後は山に接している鎌倉に、陸路を経由して達するには、当然のことながら山越えの道を辿るしかありませんでした。
このことから鎌倉に達する主要な道には山を切り崩して掘り下げ、その底の部分に道を通す「切通し」と呼ばれる道が造られ、鎌倉の周辺には合わせて7つのルートがあったことから、これらを総じて「鎌倉七口」と呼ばれるようになりました。
朝夷奈切通しは、この中でも一番の長さを誇り、国の指定遺跡になっています。
源頼朝の時代に和田義盛の三男・朝比奈三郎義秀が、一晩でこの道を切り開いたという伝説からその名がつき、峠を越えるこの道は、和田一族の滅亡後に鎌倉幕府の手によって本格的な整備が進められ、江戸湾に面した金沢方面と鎌倉を結ぶ重要な道となりました。
そして江戸時代には江ノ島や、大山方面に向かう観光ルートとしても賑わったといいます。今も朝夷奈切通しは未舗装の道が延々と続く、中世の古道の雰囲気を残しています。
いにしえ人の心持ちに思いを馳せて、この道を歩いてみるのも旅の醍醐味です。
由比ヶ浜海岸
ゆいがはま
JR横須賀線鎌倉駅の南に延びる海岸線には、市内の朝比奈峠付近を源流とする滑川の河口があり、この河口の東側に延びる海岸線が材木座海岸、西側に延びる海岸線が由比ヶ浜海岸と呼ばれています。
鎌倉時代には戦場ともなっていたという海岸は、明治時代になると東京から近くて便利な海水浴場として多くの人が訪れるようになります。
この地に多くの人が別荘を構えるようになったのもこの時代で、鎌倉に建つ家の3軒に1軒が別荘であった時代もあったといわれています。
この時代には片瀬や大磯などにも多くの別荘が建てられました。湘南の海岸線は、東京から至近の地でありながら、気候が穏やかな保養地と目されていたのです。
そして昭和後期には鎌倉を代表する海水浴となり、さらに近年は海水浴ばかりでなく、サーフィン、ボードセーリングなど、マリンスポーツの新しい形が楽しめるリゾートスポットへの変貌が続いています。
天園ハイキングコース
てんえんはいきんぐこーす
天園ハイキングコースは、鎌倉アルプスと呼ばれる山並みを歩くコースで、全長は約4キロメートル。途中には相模湾の青い海や富士山を一望できるビューポイントもあり、自然の美しい景色を見ながらハイキングを楽しむことができます。
ハイキングコースの入口は主に3ヵ所あります。
JR北鎌倉駅方面からだと建長寺の「半僧坊入口」から、またJR鎌倉駅方面からであれば、バスを利用して大塔宮バス停まで行き、そこから歩いて「覚園寺」または「瑞泉寺」方面に向かいます。
最もポピュラーなのは、建長寺の「半僧坊入口」からのスタートで、「勝上けん」や「十王岩」を通り「大平山」、「天園」、そして鎌倉時代の石の庭園で知られている「瑞泉寺」の脇道へと抜けることができます。
歩行時間は休憩時間を含まずに2時間ほどですが、アップダウンの激しいところもあり、本格的なハイキングコースなので、歩きやすい靴や服装で、雨具、水筒などを携えて出かけましょう。
時間に余裕があれば、鎌倉宮からさらに足をのばし、鶴岡八幡宮などのスポットをまわることもできます。
※2020年10月23日現在、台風の影響により天園~瑞泉寺間は通行禁止となっています。
詳しくは下記公式HP欄からご確認ください。