ご縁と福を呼び寄せる 神々の国
「出雲」エリアの観光音声ガイド
出雲エリア紹介
出雲大社(いずもおおやしろ)は日本最古の歴史書「古事記(こじき)」や「日本書紀(にほんしょき)」に記載されている歴史の古い神社で、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)をはじめ多くの祭神(さいじん)を祀っていることから、パワースポットとしても広く知られています。国宝である本殿をはじめ、社殿や鳥居などが国の重要文化財に指定されています。神社の周辺は門前町となっており、出雲そばなどのご当地グルメが楽しめます。古くから篤い信仰を集めた場所として、須佐(すさ)神社や稲佐(いなさ)の浜など伝説の残るスポットも出雲大社の周辺に点在しています。山陰地方の自然が楽しめるエリアも多く、湖や公園、海辺の景色などを楽しむことができます。
A 出雲大社前駅
B 道の駅 ご縁広場 出雲物産館
C 出雲大社
D 奉納山公園
E 稲佐の浜
F 旧大社駅
G 出雲文化伝承館
H 神西湖
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出雲大社前駅
いづもたいしゃえきまえ
出雲大社前駅は、島根県出雲市にある一畑電車(いちばたでんしゃ)大社線の終点に位置しています。1930年に出雲大社の最寄駅として開業、1996年には国の登録有形文化財に指定されました。駅舎内にはカフェ・レストランや多目的スペース「縁結びスクエア」が設置され、林業で有名な島根県の木材を紹介するコーナーも併設されています。駅の周辺には旅館や飲食店があり、駅から北に向かって進むと出雲大社の境内に入ります。道中にはご縁横丁や神門通り観光案内所もあり、出雲大社とその周辺をスムーズに観光することができます。
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道の駅 ご縁広場 出雲物産館
みちのえき ごえんひろば いずもぶっさんかん
道の駅 ご縁広場 出雲物産館は、出雲大社前駅と旧大社駅(きゅうたいしゃえき)の中間地点に位置し、2019年4月にリニューアルオープンした道の駅です。
和風神社様式構造の建物が特徴的で、屋根には吉兆を示す扇と鉾をいただき、遠くから見てもわかりやすいデザインになっています。
施設内では県内の特産品や地酒を多く扱い、隣の「そば処 吉兆」では三大そばのひとつ「出雲そば」が食べられる。
また館内には一月の三が日に行われる伝統行事「吉兆神事(きっちょうしんじ)」にまつわるものを展示しています。
そのほか観光情報コーナーや休憩所、温泉スタンドなどもあります。
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出雲大社
いづもおおやしろ
出雲大社は島根県出雲市にある神社で、日本最古の歴史書「古事記(こじき)」にもその名が登場し、現代では縁結びや幸運を授かることができるパワースポットとして知られています。国譲り(くにまもり)の神である「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」を祀る本殿は1744年に建てられたもので、2008年(平成20年)に60年ぶりの大遷宮を経て生まれ変わり、国宝として現在も多くの参拝者を集めています。大国主大神の銅像や神楽殿(かぐらでん)の大注連縄(おおしめなわ)など、一般的な神社にはない大きな造りが特徴の一つとなっており、大国主大神のおおらかさが表現されていると言われています。一年に72回行われる祭祀(さいし)も特徴的で、旧暦10月の「神迎神事(かみむかえしんじ)」や11月下旬の「縁結大祭(えんむすびたいさい)」など、数多くの儀式が執り行われています。
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奉納山公園
ほうのうざんこうえん
奉納山公園は1955年(昭和30年)に完成し、展望台から大社町(たいしゃまち)の街並みや神話伝説の残る稲佐浜海岸(いなさのはまかいがん)が一望できる施設です。晴れた日の眺めはもちろん、夕日が海に向かって沈んでいく様子も大変に美しく、徒歩で頂上へ向かうルートの他にも、車を使ってアクセスができます。奉納山という名前の由来は、中世時代に廻国聖(かいこくひじり)と呼ばれる巡礼者によって、全国66ヶ所の聖地に経文(きょうもん)を入れた筒を埋めたためとされています。山腹には、安土桃山時代に活躍した女性の芸能者である出雲阿国(いずものおくに)を讃える「阿國塔(おくにとう)」があり、標高75メートルの山頂には工匠(こうしょう)の神として、建築や土木を守護する手置帆負命(たおきほおいのみこと)を祀った「出雲手斧神社(いずもておのじんじゃ)」が建てられており、秋になると紅葉が見ごろとなります。
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稲佐の浜
いなさのはま
稲佐の浜は島根県出雲市にある浜で、出雲大社の西方1キロメートルに位置し、『日本のなぎさ100選』にも選ばれています。「国護り(くにまもり)」「国引き(くにびき)」の伝説が古くから語り継がれている神話の土地であり、因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)伝説の舞台にもなっています。かつてここでは、天と地の神々が交渉を行い、戦争をせずに出雲大社を建造することで国が護られたという言い伝えがあり、浜辺の奥にそびえる「屏風岩(びょうぶいわ)」がその舞台となったとされています。また、旧暦10月には全国の八百万(やおよろず)の神々を迎えるために、神職による「神迎え」の神事が行われています。日本中の神々が集まるため、日本国内でも随一のパワースポットとしても知られています。
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旧大社駅
きゅうたいしゃえき
旧大社駅は1912年に開業した和風駅舎で、JR大社線が廃線となる1990年まで営業を続けてきた駅です。駅の周辺にはホームや線路、信号機などがそのまま残され、大正風の和風建築が美しく、細部にまでこだわったデザインが評価され、2004年に国の重要文化財に指定されました。出雲大社の玄関口として多くの参拝客で賑わい、1951年~1961年までの約10年間には東京直通の急行列車「出雲」も運行されていました。駅舎内は広々とした空間となっており、木製のノスタルジックな待合室や、皇族が休憩に使ったとされる貴賓室(きひんしつ)があります。当時使用されていたものをそのままに残しているため、大正から昭和の時代にタイムスリップしたかのような感覚が味わえるスポットです。現在使用されているモダンな西洋建築様式を取り入れた一畑電車出雲大社前駅、対照的な建築様式の旧大社駅は、共に近代産業遺産に認定されています。
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出雲文化伝承館
いづもぶんかでんしょうかん
出雲文化伝承館には、1896年に建てられた出雲地方の豪農 江角(えずみ)家の母屋、長屋門を移築した出雲屋敷があります。南側に面した入口から中に入ると、広い土間に立派なケヤキの大国柱や重厚な黒松の梁が屋敷の風格を感じさせます。また、書院からは、枯山水(かれさんすい)の回遊式庭園である「出雲流庭園」が見渡せます。
また、季節ごとの部屋飾りが楽しめる茶室「松籟亭(しょうらいてい)」ではお抹茶を楽しむことができ、日本の美術工芸品や郷土ゆかりの作家の作品を紹介する展示室や、出雲そばをいただくことができるそば処があります。
また、千利休が建て、松江藩7代藩主 松平不昧(まつだいらふまい)公が愛用した不昧公ゆかりの茶室「独楽庵(どくらくあん)」が復元されています。
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神西湖
じんざいこ
神西湖(じんざいこ)は、島根県出雲市の西部に位置し、全国第6位のシジミの漁獲量を誇る汽水湖(きすいこ)です。700年頃に書かれた「出雲国風土記(いずものくにふどき)」にも登場する歴史ある湖で、ウナギやフナなどが釣れる釣りポイントとしても知られています。湖の周囲2.5キロメートルには専用の散策コースが用意され、気軽に野鳥や魚介類の観察が楽しめます。8つのテーブルが用意された専用の屋形船で湖をめぐる「神西湖遊覧屋形船」に乗ると、遊覧を楽しみながら神西湖で獲れたシジミやウナギを使った郷土料理がいただけます。湖の西側には湖陵温泉(こりょうおんせん)があり、神西湖の風景を楽しんだ後に温泉に立ち寄ることもできます。