無窮洞
むきゅうどう
少年はツルハシで堀り、女子がノミで仕上げた「巨大防空壕」
スポット紹介音声ガイド
更新日:
2021年09月15日
TOURIST Guide編集部
西貴輝
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無窮洞は、第二次世界大戦中に国民学校の児童と教師の手によって築かれた防空壕です。2年間に渡る工事は、昭和20年8月15日、未完のまま終わりました。「無窮」 とは、無限という意味で、子どもたちの限りない未来を願ってつけられたものです。
防空壕は、ただ岩を掘っただけではありません。内部は、石の教卓を備えた教室をはじめ、炊事場、トイレなど、とても子どもが作ったとは思えない完成度。さらに、ゆるやかな孤を描く天井は、染み出た水を、上から滴り落ちることなく壁に伝わせるため。壁を伝って流れてきた水は、床に彫られた溝を通って排出される仕組みです。このように、細部まで機能的な工夫が凝らされています。
ある時、空襲で数百人がここに避難した際、酸欠状態に陥りました。そこで、ひとりの生徒が農家から「唐箕(とうみ)」と呼ばれる、風を使ってもみや藁くずを選別する農具を調達し入口から空気を送ったという逸話があります。ここは、戦争の爪跡というだけでなく、民間の戦争体験を今に伝える、貴重な遺構でもあるのです。
スポット詳細情報
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〒859-3237
長崎県佐世保市城間町3-2
電話番号
[無窮洞顕彰保存会]0956-59-2003
[佐世保市宮地区公民館]0956-59-2676
スポット種類
ミュージアム 歴史的建造物 観光名所
営業時間
9:00~17:00(見学受付時間は9:00~16:30)
料金
無料
交通手段
JR佐世保駅前から西肥バス[川棚バスセンター行き]で約40~45分、
宮支所入口下車、徒歩約3分
JRハウステンボス駅からタクシーで約5分、または徒歩約30分
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